2024年からスタートした新NISA。
4月の暴落時は特に、こんな内容、聞いたことはありませんか?
え?非課税枠って戻るんじゃなかったの?
これが私の感じた疑問でした。
そう感じたのはもちろん、新NISAに関する知識が曖昧だったから。
今回は、新NISAの「非課税枠」の仕組みについて、損切り時の落とし穴や一般口座との違いも含めて、やさしく解説していきます!
前回の投稿でお話しした、リスクに強くなることがどれだけ大切か、がさらに深く理解出来るようになりますよ✨
新NISAの「枠」の仕組みをざっくりおさらい
まず、新NISAでは2つの枠が存在します。
年間360万円まで、そして生涯で1,800万円まで――
新NISAでは、これだけの金額を非課税で投資できる仕組みになっています。
枠の種類 | 内容 | 上限金額 |
---|---|---|
年間投資枠 | 毎年新しく与えられる投資可能額 (つみたて120万+成長枠240万) |
年360万円まで |
生涯投資枠(非課税保有限度額) | 人生トータルで使える非課税の投資上限 | 最大1800万円 (成長枠は1200万円まで) |
ただし、年間の360万円の枠はひとつのかたまりではなく、実は「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つに分かれており、それぞれに年間の上限額が設定されています。
・つみたて投資枠:年間120万円まで(毎月の積立型)
・成長投資枠:年間240万円まで(個別株やETFなども対象)
このように分類されているので、たとえば「❌つみたてだけで年間360万円」などはできない仕組みになっているんです。
非課税枠、売ったら「消える」の?
たとえば、2024年に成長枠で100万円分の株を買って、値下がりして売却したとします。
このときに気になるのが
という点。
結論から言うと、
💡 非課税枠は「翌年」に「取得額ベース」で復活します!
つまり、2024年に買った商品を売ると、その枠は一旦消えますが、2025年になれば元の購入額(=取得額)分の枠が戻る仕組みです。
でも…「今年のうち」には戻らない
ここが落とし穴⚠️
2025年に損切りをしてしまった場合、その年の枠(年間投資枠)は復活しません。
戻るのは翌年の2026年。
ということは、投資資金があっても、非課税で投資できる枠が狭まってしまうということ。
❗これがいわゆる「機会損失」につながります
だからこそ、「ちょっと下がったから売っちゃえ!」とうっかり損切りしてしまうと、翌年まで非課税で再投資できない状態になる可能性が出てきます。
でも、よく言われるように暴落の後には急回復(リバウンド)が来ることも多いんですよね。
そんな絶好のタイミングが来たとしても、非課税枠が減ったせいで市場にフルで参加できない――
…なんてことになったら、すごくもったいないと思いませんか?
新NISAでは「損益通算」ができない!
さらに新NISAでは、損をしても
といった税金の面での制限があります。
こう聞くとピンとこない方も多いかもしれませんが、簡単に言うと…
例えば、ほかの口座で利益が出ていても、新NISAで出た損失と合算して税金を減らすことはできません。
また、今年の損失を翌年以降に繰り越して、税金を軽くすることもできない仕組みになっているんです。
だから、新NISAで損切りすると、他で出た利益と相殺できず、損した痛みを全力で受け止めちゃう💔感じなんですよね。
このあたりは、ほかの口座とは違うところなので、ぜひしっかり覚えておいてくださいね。
一般口座(特定口座)との違い
これを表にするとこうなります👇
口座種類 | 税率 | 損益通算 | 繰越控除 |
---|---|---|---|
新NISA | 非課税(0%) | ❌できない | ❌できない |
特定口座 | 約20%課税 | ✅可能 | ✅最大3年繰越可 |
つまり、損失を活用できるのは新NISA以外の口座だけなんですね。
新NISAの「損切り」は時間も税金も失うかも
注意ポイント | 内容 |
---|---|
非課税枠は戻る? | ✅ 翌年に「取得額ベース」で復活 |
すぐ戻る? | ❌ その年のうちには戻らない |
税金面のメリットは? | ❌ 損失は使えない(損益通算・繰越不可) |
機会損失の可能性 | ✅ 投資資金があっても、枠がないと再投資できない |
そして、ワタシのような新NISA民にとっては、本来インデックス投資って「最強!」のはずなんです。
というのも、インデックス投資は早く始めれば始めるほど有利で、投資金額もできるだけ早く積み上げておいた方が、将来のリターンが大きくなるとされています。
なのに、そこで損切りしてしまうと、その分(取得額分)の資産の成長チャンスもパー。
せっかくの積み立て効果が削がれてしまうんですよね。
もう、本当に踏んだり蹴ったり…って感じです。
私が「売りたくなったとき」に思い出すこと
正直、相場が下がると「逃げたい!」って思う超チキンな時期がワタシにもありました。
でも、新NISAでは下がったからといってすぐ売ってしまうと枠を一時的に失ってしまうし、税制メリットも活かせません。
そんなとき私は…
✅「今売ったら、来年まで枠が戻らない」と思い出す
✅ インデックス投資は「一喜一憂しないのが勝ち」と唱える(笑)
こんな風にして、自分を落ち着けています。
そして、それがだいぶ実現できてきた今はというと──
あえて暴落時の自分の資産をじっくり眺めたり、ネット民の阿鼻叫喚を積極的に覗いたりしています。
…なんていう、目減りする資産状況や煽り文句に慣れるために。
いわば、メンタルを鍛えるための自主トレです。
ただ、これはもう、ある意味ドM的な精神鍛錬法…
まったくオススメはできません。笑
まとめ&次回予告
制度のルールを正しく理解するだけで、「焦って売る」ことが減り、「自然とガチホできる力」がついてくると思います。
少しずつ、一緒に鍛えていきましょう!
次回は、
📌 20年間の運用で、課税口座とどう差がつく?
📌 「税金ゼロ」を活かすために気をつけたいことは?
こんなテーマでお届けする予定です。
そんな方にも分かりやすくお話しできたらと思っています!
お楽しみに📩
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